言葉は交わさなかったものの、久しぶりに渡邊教授のご尊顔を拝した。 幾分歳を取ったように見受けられる。 思い起こせば、ボクはこの先生のおかげで命を拾ったのかもしれない。 最初のオペの執刀医で、11年前はまだ助教授だった。 その後の生活は、決して平坦ではなかったけど、がんは根治してくれた。 当時、看護師にとても綺麗なストマだと云われたことがある。 ボクは、いまでも写真でしか他人のストマを見たことがないので、判断はつかなかいけど、たしかに小さくて正円の梅干しのような形をしていた。 きっと上手だったんだと思う。 その後、色々あってストマを再建してからの形は、比べるべくもなく酷い形だ。 まぁ、再建時は条件が悪かったせいもあるけどね。 なんてことをつらつら思い出してしまった。
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はれ
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