スロー読書中の富士日記、中巻の後半まで進む。
いつも、食材やビール、ガソリンなどの値段が書かれていて、今の価格との差が興味深い。
そして、時は、昭和43年8月。
昭和43年というのは、ボクが小学校に入学した年で、物心がついているような、ついていないような微妙な時期。
日記によれば、8月10日、『台風7号は八丈島を通って今夜半、紀州に上陸とのこと。』との記述に興味がわいた。
八丈島から紀州って西進している。
大体、太平洋沿岸を東北東に進むのに西進ってどうよと思いwikiをみる。
wikiには『11日3時には本州の南海上まで進み、その後はゆっくりと南西へと進んで13日9時には徳之島へ中心気圧985hPaで接近した。』となっている。
進路の
地図も出ていて、太平洋沿岸を南西に進んで東シナ海で急に進路を変え日本海を北西に進んでいる。
こんな進路を取るのは、かなり珍しいとも出ている。
更に8月18日の日記を引用する。
十八日午前一時(?)頃、岐阜地方が集中豪雨となって、乗鞍へ向かう名古屋からの観光バス、十五台編成中の二台が飛騨川に転落、二人だけ助かり、あと九十七人死亡。
土砂崩れで前へ進めないので、バックをしながら退避中だった十五台のうち、まんなかへんの二台が土砂崩れにあって転落した。
今日テレビは、ニュースでこればかりやっていた。
中公文庫新版・武田百合子『富士日記』中巻 352P
バスで97人も死亡って大事故だと思い、これもwikiで調べてみた。
wikiには、『死者104人をだす日本のバス事故史上における最大の事故となった』と出ている。
もちろん、そんな台風やバス事故の記憶はなかったのだけど、当時としては(今でもだけど)、大事故だった様子がしのばれる。
目的地が乗鞍と云うのもボク的には気になったところだった。
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