相変わらず押し詰まった感がないままの大晦日。 いろいろスケジュールが押され気味ではありますが、走り納めに行ってきた。 大して変わり映えのしないルートを取って、帰りに実家に顔を見せてきた。
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2度目の読了
『土の記』読了。
豊洲移転問題もどこ吹く風の足立市場に正月用の食材を買いに行く。 何事にもおっとりしている我が家のこと、午後に行くも既にほとんどの店が営業を終了している。 そんななか、やっと開いている店で、数の子なんかを買う。 そして、閉店しているものの、でかいマグロを解体してる店をしばらく覗いたあと、なにか残ってないか聞いてみると、大トロが4柵残っていて半額にしてくれた。 市場を後に、いつも利用している地元のスーパーに移動。 山のように買い込んで買い出しは終了した。
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豊洲移転問題もどこ吹く風の足立市場に正月用の食材を買いに行く。 何事にもおっとりしている我が家のこと、午後に行くも既にほとんどの店が営業を終了している。 そんななか、やっと開いている店で、数の子なんかを買う。 そして、閉店しているものの、でかいマグロを解体してる店をしばらく覗いたあと、なにか残ってないか聞いてみると、大トロが4柵残っていて半額にしてくれた。 市場を後に、いつも利用している地元のスーパーに移動。 山のように買い込んで買い出しは終了した。
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仕事納め
いまの職場は、きょうが仕事納め。 既に休みになってる会社も多いのか今朝の電車もこころなし空いている感じ。 夕方まで普通に仕事して、納会がある。 やっと今年も終わりか...。 昨日も書いたとおり、あまり実感はないけどね。
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通勤事情
朝は、半分ぐらい行ったところで座れることが多い。 引っ越す前までは、途中で始発に乗り換えて座って行こうと思っていたけど、寒風の中ホームで待つのも面倒になりそのまま乗り換えないことにした。 帰りは、ほぼほぼ、渋谷から先は座って帰れる。 きょうは、電車が遅れていたせいか座れなかったけど、2駅くらいで降りた人がいて座ることが出来た。 結構乗り出があるので座れないと厳しい気がする。
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敗北
VBA、きょうも午後までいろいろやってみたけど、どうにも解決できない。 フォーム上のコントロール(コンボボックス)の初期化が100個くらいになると落ちる。 仕方がないので、フォームを2枚にして1枚のフォームに60個強のコンボボックスを置くことにした。 完全な敗北である。
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アッシーくん
1週間くらい前、末っ子のプントが東名高速でトラブルに見舞われ、小田原にドナドナされていたのが治ったようで、アッシーくんとして子供と一緒に小田原の修理工場に向かった。 昼過ぎの東名を快調に進み、大井松田I.C.で降りてしばらく行ったところに工場は在る。 引き取りの手続きもすぐに済み、2台で帰路に着く。 そのまま東名ではつまらないので、小田原厚木道路にしてみる。 そこそこ渋滞はあるものの夕方5時前には帰り着けた。
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箱入り孫
子供の嫁を見舞う。 普通な感じで明日には退院できるらしい。 20日に産まれた第2孫は1700gで箱入り。 あと4週間くらいは入院が必要らしい。 娘も1600g台で箱入りだったけど、こんなに小っちゃかったっけ?と云うくらい小さい。 それでも順調らしく、普通の外気を吸っている。 点滴はしてたけどね。 てか、よくあんな小さな腕にルート取れるなと感心したよ。 病院を後にして子供の家でクリスマスを祝う。 食事は、自宅で作ったものをケータリングした。 5人そろってのクリスマスは何年振りだろう? 毎年変わらずのメニューを頂く。 その後、子供が予約していたケーキを頂き、帰路に着いた。
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スイス
きょうの通院はカテ交換。 サクサク終了。 帰りがけ、エレベーターに乗り合わせた70代ぐらいの上品な感じの紳士が、ボクがカバンに付けているヘルプマークをみてスイスに行かれたのかと聞いてきた。 いやいや、これはスイスのマークではなくて身体の見えないところに障害があることを示すマークなんですよ。と答える。 ついでに、残念ながらスイスに行ったこともないとも。
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またしても Excel VBA の怪
いま作っているプログラムが、ぼちぼち動くようになったのでデバッガを立ち上げずに動かしたところ、Excelは動作を停止した!再起動する!とのたまったのち再起動するつもりになるけれど、そのまま立ち上がれない。 タスクマネージャでKillしようとしても Kill できず、復旧するにはPCを再起動するしかなくなる。 いろいろやってみたけど、上手くいったりダメだったりで結局きょうは解決できなかった。
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見舞い
午後、長男の嫁の見舞い。 孫は、もうすぐお兄ちゃんになると云うのに、甘えん坊で父親の姿が視界から消えると泣き始める。 長男の家で孫と遊んだあと、病院に移動。 いまのところ母子ともに問題はなさそうだけど、出産日は早まりそうな感じ。 みなで夕飯を食べて帰還した。 夕飯の途中、孫が父親の腕の中で寝たので、食事が早く終わったボクが孫を受け取った。 腕の中で子供が寝るなんて経験はウン十年振りだ。
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読了
『土の記』昨日、深夜に読了。 こんな風に終るとは思わなかった。 でも、この終わり方を予感させる文章が、新刊案内の惹句にはちゃんと書いてあった。 この災害が東日本大震災と同じ年にあったのか、wikiで調べてしまったよ。 まんまと高村氏の策に嵌まった感じ。 そして、引きこもりがてら、再読を始めてしまった。
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通院と引っ越し
腎臓内分泌内科経過観察。 懸案のクレアチニンは、前回より下がっていて、取り敢えず大丈夫な値で一安心。 CRPが高いって云われたけど、自覚症状はなしなので、まあいいんじゃないと云うことになった。 そして、きょうは浅草最終日。 引っ越しに向けて荷物をまとめたりしないといけないので、仕事場に向かった。 とは云っても、引き出しの中身を段ボールに移し替えるのと、PCのキーボード、マウスやケーブルを袋に入れるだけなので割と簡単に終了した。
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どぜう
浅草も最後なので、きょうは奮発してランチにどぜうをいただいた。 仕事場から5分ほど歩いた先にある駒形どぜうにこのブログにときどき登場するF氏とともに向かった。 前々から気にはなっていたけど、行ったのははじめてだし、どぜうをたべるのも初めて。 ネットの情報によると、柳川よりどぜうなべがおすすめらしので、そちらをチョイス。 田楽とどぜう汁とお新香、ごはんが付く。 炭火の上に鉄のなべが乗っていて、そこにどぜうが並んでいる。 そこに自分でねぎ、七味、山椒をトッピングしていただく感じ。 どぜうは、骨までやわらかで口の中でほろほろと溶けてゆく。 なかなかに美味。 どぜう汁は、鯉こくのどぜう版のよう。 濃厚で、これまた美味。 毎日はいらないけど、時々食べたくなる味でおおいに満足した。
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『土の記』その後
どんな展開になるのかと思っていたら、東日本大震災が起きた。 舞台は奈良県宇陀市周辺なので、直接の被害が語られるわけではないけれど、あのとき多くの日本人が感じたであろう恐怖や困惑や失望が語られる。 残り1/4、どうやって仕舞いをつけるのか興味津々なきょうこの頃。
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☼ のち ☂
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☼ のち ☂
一週間
浅草での勤務も残すところあと一週間。 まるまる3年いたわりには、思いのほか行動半径が狭いことに気がつく。 いまさら広がるとも思えないのでこのまま終わるんだろうけど、もっとあちこち歩き回れば良かったかしら?
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未明に
子供から電話があった。 こんな時間の電話が良い知らせのことはまずない。 思った通り、妊娠中の嫁が破水し緊急入院した由。 入院した病院では今後の対応が取れないため、既に比較的大きな病院への転院が決まっていて、手続等があるので子守りをしに来てくれと云う。 8時前に到着することに決まり電話が終わった。 その後、眠れないまま6時半ごろ家を出て子供の自宅に向かう。 一休みしたあと、病院に向かった。 息子の嫁は、思いのほか元気そうで少し安心した。 9時頃救急車で搬送、ボクらは車で搬送先の病院に向かった。 小一時間で病院に到着。 既に病棟の人となっている嫁のもとへ子供が向かう。 この病院は、なかなかセキュリティが厳しく、12歳以下の子供は病室には入れず、家族もインターホンで許可を受けないと病室に入れないようになっている。 甘えん坊の孫は、父親がいなくなるとガン泣きをはじめ、カンファレンスが終わって父親が戻るまで泣きどおしだった。 出産までしばらく入院する必要があるものの、それほど重篤な状態ではなく、自然分娩になる見込みが高いようで、感染さえなければ4週間後あたりに出産となる模様。 一旦、病院を離れ近くのショッピングモールで昼食を摂り、再び病院に向かった。 また孫は、ガン泣きかと思っていたら、嫁が病室から面会ルームに出てきて泣かずにすんだ。 30分ほどで暇して息子の自宅に寄り、子供と孫を降ろして帰路に着いた。 夕方の道路は、どこもそれなりに混んでいて結構な時間が掛かったが無事に帰宅した。
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『土の記』は
そろそろ上巻が終わる。 物語りに登場する宇陀の景色は、なんとはなく高知の故郷を思わせるようでもあり、懐かしい感じもする。 退職して農家を始めた老人の日常が緻密に描かれるだけで、それほど大きなドラマがあるわけでなないんだけど、ついつい作品世界に引き込まれてしまうのは、高村が巧いってこと? それとも単にボクが高村を好きだからかしら?
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小旅行
仕事で外出することは、基本的にないんだけど、きょうは珍しく旗の台に行くことになっていた。 出社後、一休みして出発。 旗の台ってどこ?みたいなノリでグーグルマップ片手に都営地下鉄浅草線で中延駅まで行き、そこから東急大井町線に乗り換えて旗の台駅に降り立つ。 駅からは昭和大学病院がみえる。 昭和大学病院って確かマークさんが居られた病院だったよなとか思いながら、駅前の商店街を抜けしばらく歩いて目的地に到着。 途中、環七の標識を発見。 なんだ、環七沿いなんだ。 1時間ほどで所用が済み、同じルートで岐路に着いた。
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外苑
早朝、ちらっと見に行ってきた。 やっぱり、ちょっと遅すぎで大分散ってはいたけど、まだ残ってはいた。 再来年のカレンダー用にと思って写真を撮りに行ったんだけど、使えるかは微妙な感じ。 まぁ、しょうがない。
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小春日和
きょうあたりだと、なんとか旧暦の10月に間に合うみたいだから小春日和でいいよね。 気温が高いとほっとする。 遭難の心配をしなくても済むし。 いつの間にかここも40,000の大台を超えた模様。 ボク的には、ライフワークのつもりではあるけれど、中身は備忘録みたいなもんだし。 いまだにここを覗いてくれる方々に感謝感謝!
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オリンピック返上
週刊現代2016年12月03日号の記事。 ボクもそれがいいと思うよ。 それはそうと、もう師走。 早い早い。 今年もあと1ヶ月か...。
以下、WEBに掲載されていた記事全文
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☂ のち ☼
以下、WEBに掲載されていた記事全文
「あと3年半」なんて、ウソでしょ? と言いたくなるほど、課題山積の東京オリンピック。このままでは、招致した時には思ってもみなかった、莫大な額のカネが必要だ。決断の日が迫っている。
□ 森にだけは負けたくない
「小池さんは、振り上げた拳の落としどころを、今年の年末、遅くても来年の2月ごろまでには見つけないといけない。『本番』までは、もうあと3年半しかないんですから」
こう指摘するのは、元神奈川県知事で参議院議員(無所属)の松沢成文氏である。
3兆円超——小池百合子東京都知事と、都政改革本部調査チーム、通称「チーム小池」が見積もった、東京オリンピックの総費用だ。昨年10月、舛添要一前都知事が、「大まかに言って」と前置きした上で口にした額も、同じ3兆円だった。1年が経ち、都知事が替わっても、事態は好転していない。
小池氏にはもう、時間がない。どうしたら、この天文学的な費用を削ることができるのか。
「東京オリンピックの予算を徹底的に見直す」とぶち上げて都知事選に圧勝した手前、数百億円を浮かせたくらいでは、都民が、そして国民も納得しないだろう。
オリンピックは、自民党、そして組織委員会会長として居座り続ける森喜朗氏にとっては、決して譲ることのできない手柄であり、利権の塊だ。豊洲新市場の問題追及では向かうところ敵なしだった小池氏も、ほぼ完封されている。東京都議会の野党議員が明かす。
「11月末には、ボート・カヌー競技の会場が予定通り『海の森』(水上競技場。江東区の東京湾岸に建設中)に決まる見込みです〔後注:11月29日に正式決定〕。小池さんは復興支援と予算の削減を名目に、宮城県の長沼ボート場へ会場を移す算段でしたが、結局、自民党側に押し切られてしまったわけです。
小池さんにとっては大ダメージです。東北の人は、『小池さんなら、オリンピックを東京と東北の共催にしてくれる』と期待していたのに、肩すかしをくらうことになる。今は親小池ムード一色のマスコミも、ここから潮目が変わりかねない」
水泳種目の会場も、規模の問題から、既存の辰巳国際水泳場が使えず、新たな施設を作らなければならないことを「チーム小池」が認めている。
「あとはバレーボール会場の有明アリーナを新設するかどうかですが、ここは小池さんとしては、何とか既存の横浜アリーナに誘導したい。そうしないと、これまで焦点になっていたボート、水泳、バレーボールの3つで『全敗』ということになりかねませんから」(前出・都議会野党議員)
小池氏がいくら奮闘しても、これらの改革で削ることができる額は、せいぜい400億円程度。
しかし前述したように、都民と国民はすっかり、彼女ならば「3兆円」が「2兆円」に減らせるはずだ、と期待してしまっている。小池氏がどうあがこうと、この「見直し路線」を続ける以上は、勝ち目がないのだ。
ワイドショーをジャックし、女性を中心に圧倒的な支持を集めてきた小池氏の「神通力」にも陰りが見え始めた。別の都議会野党議員が言う。
「このまま立ち往生して決断が先延ばしになったうえ、改革の効果も大して上がっていないとなれば、遠からず世論は小池批判に転じるでしょう。目先を変えるために、小池さんとしては一刻も早く、次のネタを出さなければいけない」
□ 賛成する都民は多い
就任から3ヵ月あまり、これまで小池氏はずっと、自民党が作り上げた既存の秩序をぶち壊す姿勢を見せ、喝采を浴びてきた。だがそれだけでは、早晩行き詰まってしまうことは明らかだ。
とはいえ、弱気になっては、「小池旋風」を維持することができない。これまで高々と持ち上げられてきた以上、落とされたときの衝撃もまた大きい——だからこそ、ここで小池氏は、日本中が驚愕する「ウルトラC」を、先手を打って繰り出すほかないのである。
「『東京オリンピック返上』を国民に提案する。いわば、『ちゃぶ台返し』戦法ということです。
オリンピックをやるかどうかの決定権は都知事にあります。もちろん政府・自民党から猛烈な反発を浴びることは確実ですが、国民の中には『こんなに費用がかさむなら、返上してもいい』という声は意外に多い。
トランプ(次期アメリカ大統領)支持者のように、森さんや石原(慎太郎元東京都知事)さんのような既得権益者が、吠え面をかく様子を見たい、という国民もいるでしょう」(都庁幹部)
総理大臣が衆議院解散で信を問うのと同じく、小池氏が自らの首を懸けて五輪返上を国民に問えば、国を二分する激論になることは間違いない。
小池氏は、この「ウルトラC」を本当に実行する権限を持っている。そして、「オリンピック返上など、聞いたこともない」、「世界に対して恥をかくだけではないか」と思う向きもあるだろうが、実は前例がある。
〈決断のときです。国民に、いや、世界中に『すみませんでした。間違いでした。オリンピックは他のところでやってください』と言うべきです〉
これは「チーム小池」のメンバーが、オフレコの場で小池氏に詰め寄った時の言葉——ではない。かつてアメリカ・コロラド州の州都デンバー市が、'76年に開催予定だった冬季オリンピックを返上したときの、地元下院議員の発言だ。
□ 違約金は意外に安い
当時のデンバー市が置かれた状況は、背筋が寒くなるほど、今の東京とよく似ている。
同市が冬季オリンピックの開催地に当選したのは'70年のこと。'76年がコロラド州の創立からちょうど100周年にあたるということで、記念事業的な意味合いの強い立候補だったという。
招致のため、市当局が国際オリンピック委員会(IOC)に提出した計画には「自然環境に配慮したオリンピックにします」「予算は最小限に抑えます」といった、まるでどこかで聞いたことのあるような文言が躍った。
だが'72年には、当初の予算見積もりが小さすぎ、債券を発行して市民から追加資金を募らないと開催できないこと、競技場を作るために、山肌を削るといった大規模な工事が必要になることなど、招致のために市当局が並べた売り文句が、どれも完全に「絵に描いたモチ」だったことが判明する。
そして同年秋、州民投票が実施され、開催反対派が勝利。「オリンピック返上」が決まったのだ。
東京も、'13年のプレゼンで「コンパクトな会場配置」、「強固な財政基盤」といった公約を掲げて招致を勝ち取った。だが、新国立競技場の白紙撤回、大会エンブレム盗作問題、そして予算の際限なき膨張を目の当たりにして、メッキがすっかり剥がれ落ちた今となっては、「幻のデンバー大会」が他人事とは思えない。
「小池さんからすれば、いざとなったら、『オリンピックの予算がここまで膨れ上がったのは、森さんや石原さんをはじめとする招致委員会・組織委員会の責任だ』『彼らの私利私欲のために、都民が大金を負担するのはおかしい』という理屈が立つ。
安倍政権は猛反対するでしょうが、IOCが『この状態では、もう東京には任せられない』と判断した場合には、返上が認められる可能性が高い」(前出・都庁幹部)
仮に都民投票を行って「東京オリンピック返上」となれば、代わりの開催地はどうなるのか。
デンバー市の返上が決まった時は、開催までの残り時間は3年しかなかったが、IOCが世界各地の都市に打診した結果、12年前の'64年に冬季オリンピックを開催したオーストリアのインスブルックに何とか決まった。一度使った施設を再利用することができるからだ。
もし東京がオリンピックを返上した場合は、冬季よりも大規模な夏季大会で、代わりの開催地を探さねばならない。選定をゼロからやり直すのは到底ムリなので、現実的には、同じアジアで'08年開催地の北京、あるいは'00年開催地のオーストラリア・シドニーなどが候補になるはずである。
オリンピックが超巨大ショービジネスでもある以上、返上となると、1000億円単位の違約金の発生は避けられない。とはいえ、「3兆円という巨額の予算と比較すれば、安いもの」と考え、支払うことを支持する国民も決して少なくないだろう。
築地市場の豊洲新市場への移転に関しても、都庁内部では10月以降、「移転そのものの白紙撤回もあり得る」と囁かれるようになっている。同様に、東京オリンピックの「白紙撤回」という究極の策が、賛否はどうあれ、全国民を否応なく巻き込んで大激論を起こすことは間違いない。
自民党と安倍政権、そして組織委員会を相手に、大立ち回りを演じる小池氏——彼女を支持するか支持しないか、われわれ全員が判断を迫られる。そのとき小池氏は、日本中を振り回す「最強の政治家」と化すのだ。
もうひとつ、小池氏がひそかに目を配っていることがある。それは、安倍政権が手を焼いている、天皇の「生前退位」である。
現在、政府の集めた有識者会議で識者が意見具申をしているが、「右派」と目される識者のほとんどが、「生前退位」に反対している。しかし、ある全国紙皇室担当デスクは「生前退位ができないとなると、オリンピックに対する天皇の『配慮』が無に帰す」と言う。
「天皇陛下が『生前退位』したいと言い出した背景には、『もし2020年の前半に自分が死んだら、オリンピックどころではなくなる』という懸念がある。退位さえしていれば、万が一のことがあっても国を挙げた『大喪の礼』を行う必要はない。こう考えているのです」
安倍総理は、「生前退位」の実現のために必要な皇室典範の改正には、乗り気でない。あまりに時間と手間がかかりすぎるため、政治生命を使い果たしかねないからだ。だからこそ、有識者会議では反対派の識者を中心に意見を集め、先送りしようとしている。
しかし、「生前退位」が実現しないとなれば、オリンピック直前に「その日」が来てしまうかもしれない。他でもない天皇自身が、それを誰よりも心配しているのだ。
いずれ国政に戻って総理を目指そうと考えている小池氏にとっては、これは格好の取引材料である。
安倍総理が総裁任期延長で2021年まで居座るつもりなら、東京オリンピックを人質に取り、「天皇陛下の生前退位を認めないと、オリンピックを返上する」という交換条件を突きつける——そんな政治家人生を賭けた大勝負に、今の小池氏ならば出かねない。
一寸先も見通せないのが政治の世界ということは、先のアメリカ大統領選でも見た通り。小池氏の「窮余の一策」が世界に激震をもたらす日は、もう間近に迫っている。
「週刊現代」2016年12月3日号より
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☂ のち ☼
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